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映り込みを抑えてクリアに見せる。低反射ガラス4種類の比較で選び方がわかる

現在販売されている4種類の低反射ガラス

一級建築士と建材を繋ぐアプリ「CLASS1 ARCHITECT PORTAL」で販売されている「夜景専用ガラス TEIEN(庭園)」。このガラスは、光の反射を抑えてガラス越しの景色をありのままに見せる「低反射ガラス」です。

※アプリ「CLASS1 ARCHITECT PORTAL」のインストールが必要です。

「低反射ガラス」と呼ばれるものには様々な種類のガラスがあります。今回は、4種類の低反射ガラスを用途別に比較。ガラスを入れたいけれど映り込みを抑えたいという場所に、どのガラスが適しているのかがわかります。

比較するガラス

  • 反射防止ガラス
  • 見えないガラス
  • クリアサイトⅡ
  • 夜景専用ガラス TEIEN(庭園)

反射防止ガラス

反射防止ガラスは、光の映り込みを少なく抑えるガラスです。非常に細かい凹凸があり、この凹凸により光が拡散され、反射による映り込みを抑えています。美術館・展示会で作品を飾るための額縁などによく利用されています。

ガラスを密着

ガラスを離す

上の写真のように、作品をガラスから離すと、映像がぼやけて見えません。ただ作品とガラスを密着させることで、通常のガラスのように透過して透明に見えます。作品とガラスの間に空間がある場合は使えない、ということになります。

厚み

2mm

製作可能サイズ

914mm×1219mm

見えないガラス

見えないガラスは、映り込み(反射)がほぼゼロの「超低反射ガラス」です。透過率の高い「高透過ガラス」の両面に特殊な反射防止コートをコーティングし、極限まで反射を抑えました。額縁のガラスや撮影用のガラスに利用されます。圧倒的な低反射・高透過性能を持つため、他の低反射ガラスと比べ価格が高いです。

また、表面のコーティングが劣化するため屋外での使用ができないガラスです。

反射率

0.6%

透過率

99.4%

厚み

5mm

製作可能サイズ

900mm×1300mm

クリアサイトⅡ

一般的なガラス

クリアサイトⅡ

クリアサイトⅡは、通常の透明ガラスの10分の1の反射率を持つガラスです。反射を抑えるための特殊コートをガラスの両面にコーティングし、映り込みを抑えています。クリアサイトⅡは屋外で使える他、ガラス厚も5mm、8mm、10mmと厚みがあります。店舗のショーウィンドウやショーケースなど映り込みを抑えたいガラスや、ほかに撮影などでガラスへの映り込みを抑えたい場合に利用されます。

ガラスのトップメーカーであるAGC製のガラスのため、製品としての信頼・安心感という点も強みのひとつです。

反射率

1.5%

透過率

96%

厚み

5mm/8mm/10mm

製作可能サイズ

1600mm×2400mm

※クリアサイトⅡには「透明フロート仕様」と「高透過仕様」がありますが、記事内では「透明フロート仕様」を想定して比較しています。

夜景専用ガラス TEIEN(庭園)

夜景専用ガラス TEIEN(庭園)は、映り込みを大幅に抑えたガラス。カフェやホテル、レストランなど「窓外に広がる美しい庭園、景色を限りなく自然に再現したい」場所に最適のガラスです。断熱性能に優れるペアガラス・強度が高い合わせガラスなど、加工ができる点もポイント。撮影用のガラスや覗き窓にも使用されます。

反射率

1%

透過率

98%

厚み

3mm/5mm/8mm

製作可能サイズ

1600mm×2400mm

用途別に低反射ガラスを比較

絵画や写真の額縁の表面カバー

絵や写真の光の映り込みを抑えるために低反射ガラスが使用されることが多いです。絵画や写真の場合は、基本的に反射防止ガラスが使用されます。

平面の作品(写真・絵画)をカバーするなら反射防止ガラス

絵画や写真の場合は基本的に反射防止ガラスが使用されます。ガラスと作品がぴったり密着する場合にのみ、ガラスの反射防止が機能します。反射防止ガラスは他の低反射ガラスと比較して安価で求めやすく、基本的に反射防止ガラスを選んで問題ありません。

表面に凹凸がある作品をカバーするなら見えないガラス・クリアサイトⅡ・TEIEN

一方で、油絵など表面に凹凸がある作品をカバーする場合は、反射防止ガラスの使用はおすすめしません。見えないガラス、クリアサイトⅡ、TEIENを使用することで、より映り込みを抑えて見せることができます。

見えないガラスは、ガラスの存在が視認できないほど反射を抑えたガラス。額縁のカバーガラスとしての用途が特に多いです。ただ、クリアサイトⅡ・TEIENに比べて反射率が極限まで抑えられているぶん高価なガラスです。価格は気にせず、とにかく可能な限り反射を抑えたいという方は見えないガラスがおすすめです。

クリアサイトⅡ・TEIENを比べたとき、同じ厚み・サイズの場合、両者の価格には基本的に大きく差がありません。ただTEIENの方が反射率は低く(o.5ポイントの差)、薄めの3mm厚で提供可能なTEIENは、クリアサイトⅡより安価で手に入れることができます。

ショーケース

ショーケースなどの展示用ガラスに向いているのは、クリアサイトⅡ、TEIENです。反射防止ガラスでは対象とガラスとの間に空間ができてしまうためぼやけて見えてしまいます。見えないガラスは価格がかなり高くなり、ショーケースとして利用される方はほとんどいません。

クリアサイトⅡまたはTEIENが適していますが、こちらも同じ厚み・サイズの場合、価格には大きな差がありません。より反射率が抑えられるのはTEIENですが、ケースとして丈夫なガラスを使用したい場合は、TEIENよりも厚いガラスを用意できる(5mm、8mm、10mm)クリアサイトがおすすめです。

しかし屋内で使用するショーケースは、ガラスの厚みが薄くなっても問題無く使用できます。そのためTEIENの3mm厚のガラスを選んだ場合、クリアサイトⅡよりも安い価格で購入できます。

窓用ガラス

ホテル・旅館・カフェなどで、窓の外の景色を反射させることなく綺麗に見せたいとき、窓ガラスに低反射ガラスを使用します。低反射ガラスで、主に窓ガラスとして使用されるのがクリアサイトⅡとTEIENです。

クリアサイトⅡは、より厚みがあり耐久性を備えるガラス(5mm、8mm、10mm)の製作が可能になっています。

ただ、クリアサイトⅡは加工ができない仕様になっていますが、TEIENはペアガラス・合わせガラスなどの加工が可能です。窓に断熱性能を持たせたい場合は、TEIENのペアガラス加工、より強度を持たせたい場合は、耐風圧性能や防犯性能に優れる合わせ加工などができます。ガラスを二枚使用するぶん、価格も二倍以上高くなりますが、窓に合った加工ができるのはTEIENの強みです。

低反射ガラスを選ぶポイント

4種類の低反射ガラスの比較から、

  • 凹凸の無い平面の作品をカバーする場合は反射防止ガラス
  • 価格にこだわらず、ガラスが視認できないほど反射を抑えたい場合(額縁カバーなど)は見えないガラス
  • ショーケース・窓ガラスなど反射を抑えたい場所に広く使用できるクリアサイトⅡ・TEIEN

とまとめられます。

TEIENとクリアサイトⅡの比較ですが、厚み・サイズが同じときは両者似たような価格になります。両者ともおおかた近い性能を持ちますが、TEIENの方がより反射率が抑えられるガラスです。一方でクリアサイトⅡは、より耐久性の高い、厚みのあるガラスを用意できる利点もあります。

反射防止ガラス 見えないガラス クリアサイトⅡ 夜専用ガラス TEIEN(庭園)
価格 安価 高価 やや高価 やや高価
高透過・低反射
厚み
2mm

5mm

5mm/8mm/10mm

3mm/5mm/8mm
加工の
可否

加工可能

加工非推奨

加工非推奨

ペアガラス、合わせガラスの加工が可能

価格と性能のバランスを見ながらガラスを選ぶことが大切です。

夜専用ガラス TEIEN(庭園)をもっと詳しく見る
※アプリ「CLASS1 ARCHITECT PORTAL」のインストールが必要です

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