フローリングの重ね貼り【サンゲツ/フロアタイル/WD402編】
おはようございます。武澤です。
床リフォームに「重ね貼り工法」があります。今ある床に新床材を上から貼る方法ですが、実際の施工方法とビフォーアフターを見る機会は意外と貴重です。
そこで今回は床の重ね貼り現場を取材しました。
フローリングの重ね貼り方法・ビフォーアフターを知れる情報としてお役立てください。
重ね貼りする床材 : サンゲツ フロアタイル「WD402」
今回重ね貼りする床材はサンゲツのフロアタイル「WD402(ビンテージオーク)」。古材調でありながらも古臭くなく、シックな印象を受けますね。
【WD402の製品仕様】
- サイズ : 180×1200×厚み2.5mm
- 接着剤が必要
- 樹脂製
- ケース売り。1ケース15枚(約3.24㎡)で13,930円/ケース
- 平米単価は4,300円(税別)
実際こんな感じで届きます。
施工物件 : 築30年のミサワホームの戸建住宅(福井市)
施工現場は築30年の戸建住宅(ミサワホーム)。約76坪で1,2階ともに約60㎡あり、現在は空き家。
2階のお部屋はこんな感じです。クーラーも昔おばあちゃん家で見た型で懐かしい。施工箇所は1,2階のすべての床。1階はフローリングなのでそのまま重ね貼り、2階は絨毯だったので剥がして重ね貼りです。
重ね貼りOKと判断できた理由は?
ここで疑問が生まれます。そもそもこのお家に重ね貼りできるのか、どう判断したのでしょうか?現場でお会いした担当設計士の方に取材しました。
2階は絨毯めくってコンパネを踏んでみたところ、フワフワしなかったので大丈夫だと判断しました。1階は何年か前にリフォームしているとわかりましたので、2階同様沈んだりフワフワしなかったのでこちらもOKと判断できます。不陸(デコボコ)がないかも見ます。
また重ね貼りは床が高くなり室内ドアとの干渉リスクも出てきますが、当物件のような20~30年前の家の場合、各部屋と通路に敷居があるため床と室内ドアが擦れることは起こりません。
根太の強度の問題についても、ミサワホームの戸建ての場合は根太がそもそもないのでクリアできます。
との回答。まとめるとポイントは4つです。
【重ね貼りできるか見極めるポイント】
- 踏んでもフワフワしていないか
- 不陸(デコボコ)がないか
- 重ね貼りした結果、高くなった床とドアが擦れないか
- 根太の強度は問題ないか(建物によっては根太がない場合もある)
施工方法 : 接着剤→床材を貼る
ここからは実際の施工です。今回は2階和室のビフォーアフターをお届けします。
ビフォー
やはり年季が入っています。ここから畳を剥がし、敷居の高さまで床を上げます。
施工中
次に接着剤(ウレタン樹脂系)を塗っていきます。ここではサンゲツの「ベンリダインWPX」を使用。素人からすると強烈なニオイです。
まず部屋の半分を塗り上げていきます。夏は約10分、冬は約20分乾かします。オープンタイムは約50分です。
その後一枚ずつ貼ってゆきます。樹脂製(PVC)なのでぐにゃりと曲がる床材だとわかります。
アフター
部屋と通路に敷居がない箇所もありますが、このようにつながるため広く感じます。
施工担当者にも「施工しやすいですか?」と伺ったところ、「厚みが2.5mmと薄いので小口も見えにくく調整が少なくて済みます」との回答。ドアと擦れるリスクの低減に加え、調整しやすいメリットもあるんですね。
たとえばこういった階段手すり下の調整も厚みが薄い分カッターで切りやすいのです。
1階リビングはこんな感じに仕上がりました。採光量によって雰囲気も変わります。オーナーいわく「デザインの方向性は映画『リリーのすべて』の引越し前マンションのブルーグレー系のイメージ、住む方のイメージは漫画『よつばと!』の主人公家族です」とのこと。私も取材前にTSUTAYAに走りましたが納得です。
まとめ : 費用は約63万円(税抜)
費用は合計約63万円。内訳は次の通りでした。
- 材料費/約46万5千円
- 工賃/約16万2千円
今回は1,2階合わせると約120㎡。小口調整部分と接着剤塗りは難しそうですが、熟練DIYerなら重ね貼りできるのではないでしょうか。
ぜひ今後の参考にお役立てください。なお、フローリングの張り替えについて興味がある方はこちらの記事もどうぞ。
(施主/株式会社アールエムコーポレーション)
(設計・施工ディレクター/建築工房丹羽)
(材料/サンゲツ フロアタイル WD402)
物件の詳細情報につきましては、こちらのフクブロ(福井の地域情報発信メディアサイト)でも紹介されています。どうぞご覧ください。
この建材のポイント
オススメなのは? | 床リフォームを手軽に仕上げたい |
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一番の強みは? | 接着剤で重ね貼りできる |
施工の強みは? | 厚み2.5mmと薄いので室内ドアと擦れるリスクも低い |