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聞いたことない素材でできた、世にもめずらしい建材たち

めずらしい素材の建材

こんにちは、グッチー・ヒゲです。

新学期・新人・新入社員・新社屋などなど……。「新」の付く言葉には、何かワクワクするような期待感を感じませんか?

アニメの世界で言うと鉄腕アトムは、当時新しいエネルギーとして注目されていた原子力をエネルギー源とする少年ロボットです。
破裏拳ポリマーは化学用語「重合体(ポリマー)」を元にした、架空の新素材「ポリマー」で”転身”する変身ヒーロー。そしてガンダムは「ガンダリウム合金」という、月で作られる特殊な新素材でできています。

建築の世界にもそんなワクワクするような新しい技術を使っていたり、めずらしい素材を使った建材はないでしょうか?
探してみました。

めずらしい素材の建材たち

化学用語が多く出てきて理解に時間がかかりましたが、何とか3つ見つけました。

強度が鋼鉄の200もある塗料「Graphenstone」

グラフェンの塗料

引用元 : 塗料・コーティング
引用日 : 2017年3月22日

ナノテクノロジーを使った素材である”グラフェン”が含まれた塗料です。グラフェンとは炭素でできている、1原子分の厚さのシートのこと。
ナノレベルの薄さのシートということですね。

このグラフェンというナノテク素材が保護ネットのように作用し、塗料の硬度・耐久性・柔軟性がアップするみたい。強度が鋼鉄の200倍もあると書かれており、とっても凄そう。
モルタルを付着させる金網状の「ラス」という商品がありますが、分子の世界のラスがこの”グラフェン”になる感じでしょうか。

塗料としては屋内用・屋外用だけでなく、光触媒塗料やローラーで塗れる漆喰など全14種類あります。

塗料の施工例

引用元 : 実施例・施工例
引用日 : 2017年3月22日

施工事例として、カディス大聖堂のビフォーアフター写真がありました。きれいに白く塗られています。

ですが見た目だけだと、他の塗料との違いが分かりにくいですね。耐久性の高さが売りなので、今後その真価が発揮されるのでしょう。

煙みたいに軽い天窓「aero-gel LUMIRA」

天窓

引用元 : Aérogel Lumira – Skydôme provides natural lighting, ventilation and natural smoke evacuation systems
引用日 : 2017年3月22日

”エアロゲル”という、聞いたことのないものが使われたトップライト(天窓)です。
スライムのような水分を多く含んだゲル状のもの、それの水分を気体に置き換えたものが”エアロゲル”と呼ばれるみたいです。

トップライトを調べると、ガラス製かポリカーボネート製ばかりが出てきます。
しかしエアロゲルは半透明で軽く、とても断熱性が高いのでガラス・ポリカーボネートの代わりに使われていると推測します。

断熱性の高さは16mmパネルで1.31W/㎡・Kとのこと。ちなみに同じ16mm厚のポリカーボネートだと2.4W/㎡・Kで、一般的な複層ガラスだと3.4W/㎡・Kです。(参考 : 技術データ5 - 熱的特性 | AGC旭硝子)

光を通すコンクリート「Litracon Classic」

光を通すコンクリ

引用元 : LitraCon – Litracon Classic®
引用日 : 2017年3月22日

人影が映っている部分だけを見ると、加工されたガラスか和紙のように見えませんか?
ですが左側の厚みが分かる部分を見ると、10センチはありそうな分厚さ。

実はこれ、光を通すコンクリートなんです。コンクリートに光ファイバーを混ぜることで、こんな不思議な現象が起きるようになります。
コンクリート造で窓が無いのに明るい、という変わった建物を造れそうですね。

家を建てられる3Dプリンター!?

3Dプリンター

引用元 : BigDeltaWASP 12m
引用日 : 2017年3月22日

めずらしい素材の建材を探すうち、なんと家を造れる巨大な3Dプリンターを見つけてしまいました。

パーツは最大3メートルで、トレーラーに積み込んで運べるみたいです。組み立てると高さ12メートルになると思うのですが、英語のサイトなのでよく分かりません。

セメント・わらを混ぜた粘土を材料として、プリンターヘッドから出せるみたいです。つまりセメント造の家か土壁の家を、この3Dプリンターで造れるのでしょう。
価格は残念ながら要問い合わせとなっているようで分かりませんでした。

難しくて分かり辛いけど、何か凄そう

探してみて最初に出てきた2つは、化学用語が難しくて凄さが分かり辛い建材でした。しかしその後に出てきたのは”光を通すコンクリート”という、見た目にも分かりやすい建材。

そして建材ではありませんでしたが、家を建てられる3Dプリンターというびっくりするような商品も見つかりました。

日本は技術大国とのイメージがあったので、国内の商品ではなく海外の製品ばかりが出てきたことにも驚きました。

住宅・建材の世界において、日本は遅れているのでしょうか?
「そんなことない!こんな凄い商品があるよ!!」という情報をお持ちの方、ぜひ編集部にタレコミをお願いします。

建材ダイジェスト 編集部

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