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常緑キリンソウの施工方法を取材してきた!

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暑い夏でも室内で快適に過ごすために行う方法の一つとして屋根の断熱があります。
屋根に無機質な断熱材を入れる以外の方法としての屋上緑化。
コンクリートジャングルの都会では景観の向上にもなります。

しかし、工事費・施工後のメンテナンスとランニングコストを考えると躊躇してしまうのが現実。
灌水装置を導入すると驚くような価格になるし、植物の世話は大変だし、屋上から減った土の補充に排水溝から土を除去する必要もあります。

そこで今回ご紹介するのは、城見住研株式会社(大阪府大阪市)さんの常緑キリンソウを使った屋上緑化です。
そもそも「常緑キリンソウ」とはどんな植物なのか?施工方法は?
新しい屋上緑化の提案をご紹介です。

そもそも「常緑キリンソウ」って何?

キリンソウ4

常緑キリンソウとキリンソウは別の品種になります。

まずキリンソウとはどんな植物なのか?
日本・中国・アジアの山地や海岸の岩場などに自生する多年草で、マンネングサに似た黄色い花を咲かせます。
乾燥や湿気、暑さと寒さに極めて強いのですが、冬枯れをします。

一方で「常緑キリンソウ」は冬枯れをせず、一年中緑を保てるように品種改良されたものです。

セダムと違い冬も枯れない常緑キリンソウ

屋上緑化を行う目的は以下の2通り。

屋上緑化の目的

  • 鑑賞・散策を主目的として、庭園として作る屋上緑化
  • 地球温暖化防止・屋根の断熱強化を主目的として、エコを目指す屋上緑化

常緑キリンソウは、後者として使われます。

屋上緑化ではセダムもよく使用されますが、冬には枯れて球根状態になるのが欠点です。
また、セダムを放置すると繁茂により通気が悪くなり、さらには多湿により枯れてしまいます。
冬も緑で覆われた屋上にしたい場合、人が足を踏み入れないテラスの修景緑化に有効です。

設置の手間と維持管理の費用が負担にならない

キリンソウ5

城見住研株式会社さんの屋上緑化は施工方法に特徴があります。
このために考案された常緑キリンソウ専用土壌を入れたファスナー付きの袋。

施工手順1.

キリンソウ3

ファスナーを開いて、常緑キリンソウの苗を入れます。

施工手順2.

キリンソウ2

茎の部分から上の部分だけを出すようにしてファスナーを閉じます。

施工手順3.

キリンソウ1

緑化したいところに並べて置きます。
これだけ。
袋と苗さえ準備できたら素人でもできる簡単施工。
工事費が掛からず材料費のみで可能です。

雨水だけで育つので灌水装置不要、メンテナンス費用も手間も不要です。
茎以外の所はファスナーで閉じてあるので雑草が生えにくくなり、屋上緑化で課題となる雨で土壌が流出しないので雨水排水溝の詰まりも心配ありません。

施工を地域住民や学生へのイベントとして活用する

施工が簡単で、誰でも出来ることを上手く活用し、屋上緑化をイベント化してみてはいかがでしょうか。
地域交流センター・公民館・小中学校などでの屋上緑化作業を、住民と在校生・卒業生との共同参加イベントとして行うことが出来そうですね。

気になる重さと、気を付けたい法的な問題点

屋上緑化の場合、やはり重さが気になります。

建築基準法で地震時の積載荷重として想定されているのは、600N/㎡(約60㎏/㎡)です。
常緑キリンソウによる屋上緑化の場合、40㎏/㎡程度の荷重になるようなので問題はありません。
ですがソーラーパネルなどの積載荷重が既にあった場合は、合計で超過することもあり専門家と相談し確認するのが良いでしょう。

ちなみに、常緑キリンソウとセダム類と芝の重さを比較したのが下記の表です。

常緑キリンソウ 40kg/㎡
セダム類 40kg/㎡ ~ 60kg/㎡
30kg/㎡ ~ 60kg/㎡

また、「常緑キリンソウ」は品種改良されたもので、種苗法により違法な増殖販売については、禁止されています。正規販売店から購入する必要があります。

課題

踏みつけに弱いので、グラウンド緑化などには向いていません。
散策路に植える場合は、散策路を飛び石やウッドデッキなどで歩行空間として確保する必要があります。

常緑キリンソウ普及協会

常緑キリンソウ普及協会 

常緑キリンソウ普及協会

[目的] 本会は、環境事業の重要性を認識し、緑化技術の向上を図り、地域社会の発展に寄与する事を目的とする。

引用元:常緑キリンソウ普及協会
引用日:2016年6月28日

鳥取県の株式会社フジタで開発・登録された常緑キリンソウ。
常緑キリンソウ普及協会なるものがありました。

「常緑キリンソウ袋方式」はこちらのサイトでも紹介されており、城見住研さんは関西地区正規代理店です。
関西以外の地域の方は協会にお問い合わせすると、スムーズに購入できるでしょう。

気になる価格は?

参考価格ですが、20,000~25,000円/㎡程度になります。

まとめ

  • 冬枯れしない屋上緑化が可能。
  • 施工が簡単で、灌漑設備も不要。
  • メンテナンスが不要

屋上緑化では常緑キリンソウとセダム以外にもスナゴケという選択肢があります。
こちらの記事も参考にどうぞ。

屋上緑化の定番セダムの弱点克服!?スナゴケ「ECOKE」

この建材のポイント!!

こんな施主にオススメ! 人の踏み込みがない屋上・テラスを簡単に緑化し、メンテナンスフリーで断熱、輻射熱の低減をしたい人
一番の強みは? 冬枯れせず、灌漑設備とメンテナンスが不要
施工の強みは? 手作業のみでOK。施工スケジュールを組む必要がない。施工作業を参加型イベントに活用できる
リフォーム・リノベ度 ★★★★☆ 4.0
DIY度 ★★★★★ 5.0
新築おすすめ度 ★★★☆☆ 3.0
補助金もらえる度 ★★☆☆☆ 2.0
今回ご紹介した建材メーカー
城見住研株式会社
〒530-0043 大阪市北区天満1丁目7-20弘和産業ビル5F
TEL06-6353-4488
FAX06-6353-4466
WEBhttp://www.osakagreen.jp/
グッチー・ヒゲ

グッチー・ヒゲ三等兵

1983年11月4日生まれ。福井県出身。 2016年3月にライターとして入社。オタク趣味と建材の合わせ技でデザインと機能を分析して記事を書いていきます。
グッチー・ヒゲのプロフィール

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