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外壁リノベの隠し技!断熱もできる外壁塗り壁材「セナジー」

築30年の外壁リフォームや空き家リノベも進み、サイディングやタイルとは違った雰囲気に仕上がる外壁塗り壁への関心が高まっています。どこか懐かしく感じられたり、ほっとしますよね。

でも、すぐに頭によぎるのが「いつかひび割れするのでは?」という不安。

せっかくリフォームしたのに、ひび割れしたらツラいです。
そんな塗り壁デメリットのひび割れに対し、非常に優れた耐クラック性能をもった外壁塗り壁材「セナジー(Senergy)」という商品があります。

セナジーって一体何?

今回、石川県金沢市にあるセナジーのスペシャリスト集団、株式会社カントリーベースに取材してきました。

「Senergy(セナジー)」とはアメリカでTOP3に入るトップブランドの外壁塗り壁材で、27年以上にわたる実績があります。

特長① : 壁にすごいくっつく(=密着度が高い)

その最大の特長は壁にくっつく密着度の高さ。密着度が高いと塗りやすくなることに加え、仕上げ後のひび割れが発生しにくくなるということです。アクリルポリマーが持つ高弾性により耐クラック性能が非常に高くなっています。

特長② : 今ある外壁にそのまま塗れる

下地を選ばず窯業系サイディング・モルタル・板金・波トタンといった既存の壁の上に施工可能です(高圧洗浄推奨)。
また、断熱材(EPS)を既存外壁に外張りし、その上から塗ることもできます。断熱&外壁リフォームを同時に行える、ということです。

もっと詳しい製品特性については過去に記事にしていますので、こちらもご一読ください。

施工事例 Before & After

まず施工事例をみていきましょう。

事例① モルタルの平屋の場合


築40年以上のモルタル外壁の平屋です。こちらが


こんな感じにリノベーションできます。コンセプトは米軍ハウスで、セナジーを使って自分流のスタイルに仕上がっています。


もとの外壁に断熱材(EPS)を外張りし、断熱リフォームも兼ねています。

事例② 戸建て住宅の場合


次はこちらの戸建て住宅です。


光が映える白い塗り壁のお家に変身!玄関ポーチ、玄関ドア、外灯ランプもおしゃれで塗り壁との相性もよくあったかいお家。

事例③ 板金の建物の場合


最後はこちらの板金の事務所。

カントリーベース社屋改装中1
板金の上にEPSを貼り、


セナジー塗って仕上げれば、


こんな感じに仕上がります。そうです、こちらはカントリーベースの社屋。

セナジーの施工手順は?

実際の施工手順はどんな感じなのでしょうか?


たとえばこんな外壁(サイディング)の壁の場合、


まず「ベースコート」という樹脂モルタルを塗ります。この密着度がセナジーの最大の強み。


塗り終わるとこんな感じ。これだけでは表面がサイディングの凹凸を受け不陸がある状態です。


そこで次に「メッシュ」を全面に伏せ込み不陸をなくします。このメッシュは不陸をなくすだけでなく、骨折した時に巻く包帯のような役割をもっており動きに強く割れにくい下地を作ります。家は地震や自動車による揺れを受けています。その際にひび割れが発生することが多いですが、このメッシュがそういった振動によるひび割れを最小限に収めてくれます。


次に、ベースコートでメッシュを伏せ込んでいきます。下地による塗り面の不陸がここで解消できます。


その後、プライマーを塗り


左官仕上げを塗って完成。


ここまでの手順はこのようになります。左から右への順に施工を行います。

【手順まとめ】

  1. 一番左のグレー部分がベースコート1層目
  2. メッシュ
  3. ベースコート2層目
  4. プライマー
  5. 仕上げ材


最近ではカントリー調の手作り感のある外壁塗り壁も人気ですよね。


そんなテイストを出すのに必要不可欠な骨材は大きさ別に2種類(1.5mmと1.0mm)あり、塗り方によって様々な風合いを楽しめます。

テクスチャーも「ツイスター」「ムーンフロート」「ロックソルト」など様々あります。上の写真はロックソルトというテクスチャーで、出隅を境に左は1.5mm、右は1.0mmの骨材を使用。塗り壁らしさ、シンプルさ、どちらの風合いも感じられそれぞれに良さがありますよね。


仕上げ材のカラーは標準で20色あり、オプションで撥水加工も可能です。


特注カラーにも対応でき、スタッフの方がピピッと入力すれば配色できる設備もあります。


設備のふたをあけるとこんな感じ。
絵具のパレットのように、各色の筒がセットされており、配合&指定量を抽出できます。

まとめ

「30年前はモルタルの外壁が主で、現在は窯業系サイディングの外壁が75%を占める中、日本での外壁塗り壁は10%以下となっています。でもそれは塗り壁の需要がないということではないです。『塗り壁にしたいけど、ちょっと不安…』といった想いに応える製品が無かったからだと考えています。20年後には空き家2000万戸時代に突入し、空き家リノベもトレンドの中、内装だけでなく外装もトータルで提案できる原状復帰以上の提案が求められてきます。セナジーはそんな要望に応えられる外壁リノベーションに特におすすめの商品です」とカントリーベースの大上さんは言います。

塗り壁のお家にしたい方、ならびに内外装リノベ業者もこれから活用できる隠れた建材ではないでしょうか。


P.S. 事務所には隠し扉もあります(笑)!

この建材のポイント

オススメなのは? 外壁を塗り壁にして、あたたかい手作り感溢れるお家にしたい!
一番の強みは? いまある外壁の上から直接塗れる
施工の強みは? 塗り壁なのに耐クラック性が高い
今回ご紹介した建材メーカー
株式会社カントリーベース
〒920-0025 石川県金沢市駅西本町4丁目1-17
TEL076-232-7710
FAX076-232-7771
WEBwww.country-base.com
建材ダイジェスト 編集部

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