【コーカイ日誌 : 第10話】ドーム型ハウス、2階に熱こもる…
前回の「第9話 : 無垢のウッドデッキ、腐り始めたので撤去しちゃった…」に引き続き、超個性的な住宅にお住いのAさん宅からお届けします。
ドーム型ハウスと呼ばれるタイプの住宅でパネルの外壁と三角形の組み合わせで屋根を組み上げていくスタイル。コンパクトでありながら、高気密高断熱といった機能性も兼ね備えている住宅です。
「この外観が一番のお気に入りなんですが、近所の子供たちからは、亀仙人の家なんて言われてます(笑)」
このこだわりは、他人と同じじゃいやというオーナーの個性ならではもの。家は住む方の個性やスタイルの表現の場として最適なステージと考えるなら、このAさんのお家は、まさにご主人のアピール力はどこにも負けない輝きを放っているように見えます。
今回のコーカイ : 2階の熱のこもり方がハンパない
さて、そんなAさんのお家ですが、困ったことが一つだけあるそうでして、それは2階の熱のこもり方が半端ないんですとのこと。
「構造的に、上部に熱気が溜まりやすいのでそうなるんですが、夏場はエアコンが欠かせないですね。冬の暖房はリビングの薪ストーブひとつでOKなので、それぞれメリットとデメリットっていう感じですね」
天窓つけてて助かった
天井には空気を出し入れする天窓が設置されていて、普段はそこを開ければ風の通り道ができて熱が抜けていくそうなんですが、雨の日は閉めるので空気の抜け道がなくなり熱気がこもってしまうそうです。
壁には小さな窓しかなく、換気機能としては弱く「天窓つけといて良かった」とむしろ住んでみてわかることを楽しんでいるようにも見えました。
今回の気づき
- 空気の流れは、設計段階でしっかり確認をすること!
- 天窓つけておいて良かった
高気密・高断熱住宅は、空気の流れを管理することが必須です。
今回のお家のケースはドーム型というちょっと特殊な形状なのでなおさらですが、一般的な現在の住宅でも2階にどうしても熱気がこもってしまったりします。
冷暖房の効率がいいのでエコ&省エネには十分な威力を発揮する高気密・高断熱住宅ですが、強制換気や換気口設置、雨対策など、設計段階で十分な検討と確認をお勧めします。
ちなみに、Aさん宅のドーム型ハウスにもオプションで強制換気口をつけることができたらしいのですが、外観的に見栄えが良くないのでつけなかったそうです。それも、Aさんらしいこだわりなのかも、というお話でした。
また風を取り入れる通風対策として、天窓が有効だとわかりましたね。なお天窓にも雨漏りする前に交換すべきベストタイミングがあります。良ければこちらの記事もご覧ください。
というわけで、ぜひ今後のご参考にご活用ください!
参考 : 今回のお家
家族構成
Aさん(41歳)奥さんと2人暮らし。
建物
- 築年数 : 約15年
- 坪数 : 約40坪
- ドーム型ハウス 高気密高断熱住宅