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防音リフォームがひとりで出来るかも!?防音建材5つ調べてみた!

突然ですが防音リフォームを考えたことはありませんか?

  • マンションに住んでいるが、子供が夜中でも走り回って下の階の方にご迷惑をかけていないか心配
  • ピアノやギターなど部屋で楽器を演奏する時があるが、実は迷惑がられていないか心配
  • 大音量やサラウンドスピーカーで映画や音楽を楽しみたいが、勇気を出せない
  • 室内犬を飼っているが、留守中に吠えてご迷惑をかけていないか不安

このように、一番心苦しいのは自分が知らないところで近隣の方々にご迷惑をかけている時。防音リフォームの相場は6帖部屋でおよそ160~300万円。 施工日数は10~20日かかる大掛かりな工事です(参考HPその1その2) 。そこで今回は防音リフォームを手軽に実現できる防音建材について調べてみました! 安く短期間で、施工範囲を自分で取捨選択できる手段を深堀りします。

防音するために、まず音の正体を知ろう

そもそも音とは空気の振動のことで、大きさはデシベルで表されます。そのデシベルは望ましい基準値が定められており、環境基本法に「騒音に係る環境基準」という音の基準値を定めたものがあります。これは私たちが健康に暮らす上で望ましい基準値であり、「AA」「A及びB」「C」の3つに分類されています。住宅地であれば「AおよびB」という地域分類に。その基準は昼間と夜間で異なり、昼間であれば55デシベル以下、夜間であれば45デシベル以下となっています。

騒音に係る環境基準について

地域の類型 基準値
昼間 夜間
AA
(療養施設、社会福祉施設等が集合して設置される地域など)
50デシベル以下 40デシベル以下
A及びB
(住宅の用に供される地域)
55デシベル以下 45デシベル以下
C
(相当数の住居と併せて、商業、工業等の用に供される地域)
60デシベル以下 50デシベル以下

引用元 : 環境省 騒音に係る環境基準について
引用日 : 2016年7月5日

ただ、○○デシベルと言われてもピンときませんよね。そこで日常の音が一体どれくらいのデシベルなのか調べてみました。

騒音値の基準と目安

目安1
(うるささ)
目安2
(身体/生活への影響)
騒音値(db) 騒音発生源と距離(大きさの目安)
きわめてうるさい 聴覚機能に異常をきたす 120db ・ジェットエンジンの近く
120db ・飛行機のエンジンの近く
110db ・自動車のクラクション(2m)
100db ・電車が通るときのガード下
・液圧プレス(1m)
うるさくて我慢できない 90db 犬の鳴き声(5m)
・騒々しい工場の中
・カラオケ(店内中央)
・ブルドーザー(5m)
80db ・地下鉄の車内
・電車の車内
ピアノ(1m)
・布団たたき(1.5m)
・麻雀牌をかき混ぜる音(1m)
うるさい かなりうるさい、かなり大きな声を出さないと会話ができない 70db ・騒々しい事務所の中
・騒々しい街頭
・セミの鳴き声(2m)
・やかんの沸騰音(1m)
非常に大きく聞こえうるさい、声を大きくすれば会話ができる 60db ・静かな乗用車
・普通の会話
・洗濯機(1m)
・掃除機(1m)
・テレビ(1m)
・トイレ(洗浄音)
・アイドリング(2m)
普通 大きく聞こえる、通常の会話は可能 50db ・静かな事務所
・家庭用クーラー(室外機)
・換気扇(1m)
聞こえる会話には支障なし 40db ・市内の深夜
・図書館
・静かな住宅地の昼
静か 非常に小さく聞こえる 30db ・郊外の深夜
・ささやき声
ほとんど聞こえない 20db ・ささやき
・木の葉のふれあう音

引用元 : 騒音値の基準と目安 | 騒音調査・測定・解析のソーチョー
引用日 : 2016年7月5日

これによると、例えば5m以内の犬の鳴き声は「きわめてうるさい」の90デシベル。目標値である45~55デシベルは、家庭用クーラーの音・換気扇レベルだとわかります。

遮音と吸音

目指すべき音のイメージがわかった上で、今度は防音する2つの手だてを知っておきましょう。防音には大きく分けて遮音と吸音があります。

遮音

遮音

遮音とは「音を遮断する」こと。前述したように、音の正体は空気の振動。この振動を「遮音材」によって途中で遮って音を伝えない仕組みです。薄いベニヤ板の場合、自分もつられて振動するため音が伝わってしまいます。反対に石のように厚く質量が重い素材は振動しにくくなるため、音をより遮ります(質量則)。

吸音とは

吸音

吸音とは自身に音を吸収すること。吸音材には細かい穴がたくさんあり、それらの穴に音を吸収させることで小さくします。水(音)がスポンジ(吸音材)に吸い込まれていくのと同じイメージですね。

遮音と吸音のまとめ

遮音だけでは室内に音がこもりがちになり、コンサートホールのように音が反響する空間になってしまいます。一方、吸音だけでは吸いきれなくなった音は惜しげもなく外に漏れてしまいます。ですので防音リフォームでは吸音で音を小さくし、さらに遮音で音を通さないことが重要となります。

防音できる建材5つを床・壁・窓毎にご紹介!

ここから具体的に遮音・吸音できる建材を見ていきましょう。床・壁・窓の3つの部位毎に、遮音・吸音という区別をしながらご紹介します。

1. 遮音床材…「P防振マット」

社名 株式会社 ケイエムテクノス
商品画像 P防振マット
商品名 P防振マット
参考価格 5,800円(税別)/4枚(約1畳)

こちらは車の製造過程で出る廃材を利用した遮音床材。ゴム製のため屋外でも使用できます。

2. 吸音床材…「静床ライト」

社名 株式会社 日東紡マテリアル
商品画像 静床ライト
商品名 静床ライト
参考価格 8,797円(税別)/50cm×50cmのタイル10枚組(2.5㎡)

こちらは吸音床材。タイルカーペットなので汚れた部分だけ剥がして洗えるのも便利な点です。 洗い方はブラシで手洗い後、つり下げて陰干しすればOK。

3. 遮音壁材…「遮音シートJ-200」

楽器の音を遮りたいなら壁にも気を配り、防音対策をしましょう。床と同じように遮音効果のあるシートの上から、吸音効果のあるパネルを貼るのがベストです。

社名 株式会社 日東紡マテリアル
商品画像 遮音シートJ-200
商品名 遮音シートJ-200
参考価格 2,300円/㎡

遮音シート「J-200」は柔らかくカッターで切断できます。重量があるのでタッカーで壁に貼り付けるのが良いでしょう。

4. 吸音壁材…「イストフロンパネル」

社名 株式会社 I.S.T
商品画像 イストフロンパネル
商品名 イストフロンパネル
参考価格  40,000円/枚(900mm×900mm×25mm厚)

吸音パネル「イストフロンパネル」はマグネット式で簡単に取り付けが出来ます。もちろんマグネットが付かない壁にも、フックやマグネット用金具により取り付け可能です。

5. 窓の遮音建材…「プラマードU」

音の出入りが多い窓にも防音対策をしましょう。特に楽器の演奏をしたいと考えている方は窓にも防音対策をすることで、さらに音が外に漏れにくくなります。窓の取替は壁を壊す大掛かりな作業になるため、既存の窓の内側に新しい窓を取り付ける方法がお手軽です。

社名 YKK AP株式会社
商品画像 プラマードU
商品名 プラマードU
参考価格  25,200円〜(引き違い窓の場合)

室内から室外への遮音に加え、室外から室内への遮音も見込まれる遮音窓です。音楽や映画を家でしっとりと楽しみたい時にうってつけの一品。

まとめ

いかがでしたか。おさらいすると、まず次の3つが重要でした。

  • 音の正体は空気の振動であること
  • 防音にも「遮音」と「吸音」があること
  • 防音建材にも「床材」「壁材」「窓」があること

従来の防音リフォームのターゲットは本格的に音楽をされる方がメインです。リフォーム内容も2重床やドア・窓・換気扇・コンセントといった隙間を無くす内容。今回ご紹介した防音建材をつかえば、もっと手軽に実現できます。仮に今回ご紹介した5つすべての建材で6帖部屋を施工すると1,369,800円(材料計、工賃別)になります。

仮に今回ご紹介した5つすべての建材で6帖部屋を施工した場合

  1. P防振マット 5,800円/帖×6帖=34,800円/6帖床面積
  2. 静床ライト 3,600円/㎡×10㎡(6帖の床面積)=36,000円/6帖床面積
  3. 遮音シート   2,300円/㎡×30㎡=69,000円/6帖壁面積
  4. イストフロンパネル 40,000円/㎡×30㎡=1,200,000円/㎡
  5. プラマードU 30,000円×1個=30,000円/個

計 : 1,369,800円(材料計、工賃別)

時には訴訟や事件にまで発展する騒音問題。これらを未然に防ぐには「普段のあいさつ」も効果的との意見もあります。不思議なことに、同じ「騒音」でも何が・誰が発するかで印象が変わるものです。お互いに「ひょっとして迷惑かけていないかな」と心を配り合うことこそが、お金をかける対策よりも大切ではないでしょうか。

カタログ三等兵でした!

建材ダイジェスト 編集部

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