玄関たたきが風格帯びる木曾アルテックの拭き漆「木レンガ」
みなさん、漆(うるし)ってご存知でしょうか?
漆はお箸やお椀などの漆器につかわれ「工芸品」というイメージがありますが、日本の伝統的な天然樹脂塗料のひとつで、梁や柱といった建材にも広く使われてきました。
今回はそんな漆をつかった「木レンガ」という商品を見つけました。
KISOARTECH(木曽アルテック)
http://www.kiso-artech.co.jp/products/floor/f-050.html
1. 漆(うるし)を塗った、「拭き漆」の無垢床
木曽アルテックの「木レンガ」は拭き漆の無垢床材です。
本漆を使い、一つ一つが完全手づくりです。
「漆は高価な工芸品と思われがちですが、木曽では身近な材料として暮らしに溶け込んでいる。江戸時代から培われてきた技術を使って、建築空間にも漆のすばらしさを表現したい」との思いで開発されました。
1-1. そもそも漆の効果とは?
漆には次の作用があるといわれています。
- 耐摩耗性(塗膜をつくるので、木材の保護塗料としての役目もある)
- 抗菌・防菌効果
- 耐熱性
- 耐水性
1-2. 漆を塗る方法のひとつが「拭き漆(ふきうるし)」
漆をぬる方法として「拭き漆(ふきうるし)」があります。
これは漆を刷毛で塗ってはウエスや布で拭き取る工程を何度も繰り返す方法です。
塗り重ねることで、木目が引き立ち深みのある光沢を放ちます。
こちらの「木レンガ」も4~5回刷毛で塗っては布でふき取っています。
1-3. 長野県の県木「カラマツ」を使用
木レンガに使われている素材は芯を外した南信州のカラマツです。
タイルと比べると弾力性があり、柔らかく歩きやすいのも特長です。
30ミリの厚みが空気を含み、保温効果もあります。
2. 施工例
木レンガの施工場所は、
- 玄関のたたき
- トイレの床
- 壁
に使われることが多いです。
2-1. 床の施工例
「拭き漆仕上げ 古代朱」が使われた施工例がこちらです。独特の雰囲気がありますね。
「拭き漆仕上げ 黒」が使われた施工例がこちら。ビルのエントランスに部分施工ですが、存在感半端ないですね。
2-2. 壁の施行令
木のレンガは壁にも施工できます。
さきほどの「拭き漆仕上げ 黒」を壁に施工した例です。
厚みを15~30ミリぐらいに変えたものを同じ平面に並べて立体的な空間を演出しています。
3. 施工方法
木のレンガの施工方法は基本、コンクリート・耐水ベニヤの上に防水処理をした上でエポキシ系接着剤を塗って敷き詰めてゆきます。
3-1. 目地の有無を選べる
目地を付ける場合は、目地材としてアスファルト・シリコンが使えます。
目地を付けない場合は、木口面を接着しません。
施工後に湿気などで木が収縮して割れ・ヒビの原因となるからです。
4. ラインナップ
カラーは4色あり、人気は「透」と「黒」です。
- 拭き漆仕上げ 透
- 拭き漆仕上げ 古代朱
- 拭き漆仕上げ 黒
- 木地クリア仕上げ
5. 価格
サイズは長さ100ミリ×幅100ミリ×厚さ30ミリで、平米単価は44,000円(税・送料別)になります。
完全手作りのため、納品は約1ヶ月です。
まとめ
漆は日本古来から受け継がれる「天然樹脂塗料」なんですね。
お箸やお椀といったイメージが強く、建材塗料として使うという視点に今回気づかされました。
そんな漆がもっと身近になるように、玄関たたき・トイレの床・内壁といった場所に使える建材として商品化したのがこの「木レンガ」でした。
漆の魅力に気づかされるきっかけとなる商品ではないでしょうか。
「木れんが」のまとめ
- 南信州のカラマツと本漆を使った、無垢の床&壁材
- 玄関のたたきやトイレの床、内壁に使われている
- 木のため歩きやすく調湿性があり、漆を塗っている分防腐性能も高い
- 4色展開
- サイズは長さ100ミリ×幅100ミリ×厚さ30ミリで、平米単価は44,000円(税・送料別)
- 一つ一つ手作り
この建材のポイント
オススメなのは? | 工業品に飽き、完全手作りの自然素材を求めている人 |
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一番の強みは? | 漆をつかった、使いやすい建材! |
施工の強みは? | 目地の有無を選べる |